【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「……なっ、なんで……?」
「こうでもしないと、またトレーニングとか言って誤魔化すつもりでしょ?」
見透かされたことに、飛びつくように伏せた視線を上げれば、
「……お前に泣かれると困るんだよね」
不機嫌そうに……でも、やっぱり照れたような曖昧な虹くんの瞳と目が合った。
「どうして……?」
思わず口に出してみると、「なに言ってんだよ、俺」と、虹くんは腕で目元を隠した。
けど、すぐにその綺麗な瞳は私へと降りてきた。
「お前が泣きじゃくってたら背中撫でてやんなきゃいけないし、服で鼻拭いてやんなきゃだし」
「んっ……」
言われたそばからゴシゴシと虹くんのパジャマの裾で鼻を擦られた。