【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「今日は、休み時間何をして遊んだのかな?」
お母さんの穏やかな声で問われて、心臓はざらりと波をたてる。
夕飯の時、決まってお母さんとは学校の話をしてきた。
この時から、だんだん自ら話すことを止めた私を気にかけていたのだと思う。
「ドッジボール……」
「あら。子供らしくていいじゃない」
大好きなお母さんの笑顔と温かいご飯。
なのに、少しも喉を通っていかない。
「ちょっと星七……? あなた、その腕……っ、痣になってるじゃない……」
慌てて隠したけれど、遅かった。
──“動くな! 魔女には制裁だ!”
紫色に染まった痣は、ドッジボールで男子達に押さえつけられた時に出来たんだろう。
やけに冷静な頭でぼんやりと思った。