【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


だから、その返事は考えさせてほしい、とお母さんは彼に告げた。



「だけど、告白のことが奈々恵の耳に入ってしまって……とても傷ついた奈々恵は、しばらく学校に顔を出さなくなってね。そして──」



途端にお母さんの顔が曇り出した。

やっと奈々恵さんが学校にやって来た放課後、事件は起きた。


口をきいてくれない奈々恵さんに、何度も声をかけたお母さん。


だけど、そこで奈々恵さんのつもりに積もった胸の内が爆発した。



──“昔からなんだって出来て、島の人にも月子はすごいって注目されて……っ、いつも一番は月子のもの。わたしの好きな人まで奪わないでよ!”

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