【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
だけど、魔女狩りは激しさを増した。
「わぁ。すごーい。ユウマくん、トカゲさんまで捕まえてきてくれたんだねぇ」
胸の前で手を合わせて笑顔を振り撒く彼女──城ヶ崎茉莉花は、天使のように微笑んだ。
ユウマくんが顔を赤く染めて得意気に胸を張る。
「じゃあ早速、トカゲさんを星七ちゃんのお昼ご飯にしよっか」
城ヶ崎さんは、天使の仮面をつけた悪魔だ。
「魔女裁判だ」
「魔女狩りをしよう」
子供らしからぬ言葉が飛び交う5年生の教室。
「やめて……っ! お願い!」
机に押さえつけられた身体。
目の前には、男子の手の中で私と同じように暴れるトカゲ。
食べろ食べろ!と、クラスメイト達が狂ったように手を叩いた。