【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「星七ちゃんダメだよ? そんなに暴れたら、捕まえてきてくれたユウマくんに失礼でしょ?」
まったくもう!と、城ヶ崎さんが頬を膨らませておどけてみせた。
「魔女の晩餐だよ。さぁ、どうぞ」
「星七ちゃん召し上がれ」
早く食べろと頭をグイグイ押された。
みんなが好奇の目で今か今かと見守っている。
「……っ、やぁ!!」
常軌を逸している。
普通じゃない、こんなの……。
そうこうしている内に、私の目と鼻の先でトカゲがするりと逃げ出した。
「あーあ。せっかく捕まえてやったのに!」
「つっまんねぇーなぁ!」
何が楽しくてこんなことをしているのか。
毎日毎日、名前を失くしたように“魔女”と呼ばれ続けた。