【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
嘘……まさか見られた!?
「気のせいかしら?」
足音が遠ざかっていく。
そっと顔を出してあちら側を見ると、緑色の腕章をつけた細身な女の人が見えた。
もしかしたら、女子寮の偉い先輩とか……?
危なかったぁ……。
安全のためにも早く部屋に戻ろう。
707号室まであと少しってとこで、体力はほぼゼロだった。
時にはほふく前進をして、特殊部隊になりきったかのように来た道を引き返したんだもん。
あとは、この階段を登れば部屋の前に着く!
「だーかーら、女子寮に可愛い子がいたんだって」
ヒィッ!!
男子寮だから当たり前だけど、男子の声が聞こえてきた。