【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


引きこもってる時に調べたら、それは遺伝だったり生まれた時からの虹彩異常っていうものだったり。



「その男の子は小学校卒業と同時に隣町に引越しちゃって……あとから知ったことだけど、彼も私と同じように“悪魔”だって呼ばれて、散々な目にあって……学校に来ることは、滅多になかったんだって」



だから、プールで出会えたことは、巡り会えたことは、奇跡だったのかも……なんて。

大袈裟でもなく、私は今心底そう思ってる。


同じような傷を抱えたあの子は、今どこで何をしているのかな。

学校には、通えているだろうか。

時々考えてしまうんだ。



「……そいつのこと、どう思ってる?」



何かを確かめるように尋ねた虹くんの声は、戸惑いを含んでいた。


瞼に焼き付く彼の姿、彼の瞳。

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