【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「それに浴衣も髪型も似合ってるじゃなーい! さすがわたし!」
ゆるっとしたアップヘアも、翠がセットしてくれたのだ。
「変じゃない!? 大丈夫!?」
何度も翠の顔と自分の浴衣に交互に目を走らせた。
「変なのはあんたのその落ち着きのない動作だけよ。可愛いじゃん。浴衣着た時に見えるうなじって色っぽくていいねぇ」
発言がなかなかエロ親父みたいだけど……。
隣で満足そうに頷く翠を見ていたら胸の奥が温かくなる。
「……ありがとう、翠」
「いいってことよ。報酬は食堂の期間限定チョコポテトで手を打つわよ」
幼き日と何ひとつ変わらない翠がここにいる。