【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
翠しか友達がいないと思ったことを後悔した。
……翠がいてくれる。
友達は数じゃない。
私を大事に思ってくれる友達がひとりいるのだ。
それはとても幸せなことだ。
「で? 星七、わたしに隠してることあるでしょ?」
「えっ!?」
寮を出て星祭りに向かう途中、翠が唐突切り出してきた。
ギクリと顔を引き攣らせる。
「とぼけてももう無駄よ! 白状して楽になりなさい!」
深恵くんみたいなことまで言ってくる始末。
やばい……今回ばかりは目がマジだ。
私が女子寮じゃないってことがついにバレた!?
「違うんだよ翠……!? ちゃんと話そうとは思って……」
「今日の星祭り、あの塩まみれのプリンスと回るってのは本当なの!?」
「へ……?」
顔面寸前まで顔を近づけてくる翠に私は面食らった。