【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
どうやら翠が気になっていたのはそっちのことみたい。
「女子の誰もがプリンスを誘ったけど、みんな振られて嘆いてたのよ! その答えはひとつ!」
──“黒田と行くって約束してるから”
「……嘘。虹くんがそう言ったの?」
確かめると同時に胸がキュッと甘く締め付けられていく。
どうしよう……。
例えそれがミッションのためだったとしても、また嬉しくなってしまう。
「そうよ? 付き合ってるんじゃないかってウワサにまでなってるんだから!」
「付き合ってるなんて……っ、それは誤解で! 今回の件は、なんていうか……義務というか、事情があって……」
「わかったわかった」
ふぅっと軽く息をついた翠の手が、動揺する私の肩に添えられた。