【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
♡星祭りで急接近
* * *
星祭り会場である屋上に着いた時には日は沈んでいた。
薄闇に色とりどりの提灯がぼんやりと浮かび、屋台がずらりと並んでいる。
いい香りが漂う屋台へと気合いを入れて向かった翠と別れ、私は虹くんの姿を探す。
自由参加とはいえすごい人だ……。
待ち合わせ場所を決めておけばよかったな。
人ひとり探すのも苦労しそうなんだもん。
虹くんはどこにいるのかな……?
浴衣姿の女子に囲まれていたら、それこそ見つからないかも……。
──グイッ
その時、突然勢いよく手首を掴まれた。
肩が跳ねて、ガバッと振り返れば、
「なんだよ、その格好は」
ゲッ!!
最悪な展開としか言いようがない。