【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「そう……浴衣のこと。会った時に、虹くんが何か言った気がしたけど、周りの声で聞こえなくて……」
「聞こえなかったのかよ……」
ボソッと呟いて、少し考える素振りを見せる。
眉根を寄せて「ったく……」と、困ったみたいな虹くんと視線が交差した。
その直後、私の頭の後ろに手が回る。
そして、強引に私を引き寄せると、
「──そういうお前らしいところが可愛いって言ったの」
……と、虹くんは息を吐くように耳元で囁いた。