【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
うん、とぎこちなく頷いた。
シワが増えたお母さんの手は、優しく私の肩を撫でる。
お兄ちゃんが言ってた通り、お母さんが心配してくれていることを、今さら痛いくらいに感じて。
本当は、すぐにでも抱きついてしまいたかった。
「……あの人は、誰?」
だけど、どうしても気になって仕方ない。
私はそっと重い口を開いて尋ねる。
お母さんは狼狽えることもなく、瞳を緩ませて私を見た。
「昔、星七に話したことがあるでしょう? 助けてくれた彼のこと。その彼は、この人なのよ」
お母さんを助けてくれた初恋の人が……?