【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


「虹。家に帰ってこないか? お前は何も隠す必要などない……もう、自分を責めることは終わりにしよう」



隠す……?

グリーンの瞳は、真っ直ぐに虹くんへと注がれた。


でも、その視線を受けた虹くんの表情は苦痛に染まっていて。



「帰れるわけないだろ……っ」



吐き出した虹くんの声が薄闇に消えていった。


今にも何かに押し潰されてしまいそうな虹くんはその場を駆け出していく。



「虹──!!」



ひどく焦った声は届くこともなく、虹くんは
私達の前からあっという間に消え去った。


虹くんのあんなに弱った苦しそうな表情を初めて見た。

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