【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
私は、このままでいいの……?
虹くんに与えてもらったものはたくさんあって。
優しさも、温かさも、居場所も。
それなのに、今虹くんを独りぼっちにしていいわけがない……。
「お母さん! ごめんなさい! 私……私は……大丈夫だから! メッセージもちゃんと全部見る……っ、でも今は……」
自分でも信じられないほどすんなり言葉が出てきた。
そんな私の今の姿に、目を見開いたお母さんの瞳には、涙が滲んでいく。
「……うん。わかってるよ、星七」
わかってるから……と、お母さんは私の手を握って「行きなさい」と背中を押してくれた。
涙声を震わせるお母さんに精一杯頷いて、私は虹くんの姿を追いかけた。