【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


「ドライヤーある?」


「家から持ってきてるけど、部屋の中で使ったらうるさいかなって思って……だからいい!」



家でもほとんど自然乾燥というずぼらぶりだったの!とはさすがに言えないけど。



「ダメ」


「ダメって……ホントにいいから」


「じゃあ俺が乾かすけどいいの?」


「……っ!?」


「髪長いんだからちゃんと乾かしなよ」



無表情気味の虹くんは、胸まで届きそうな私の髪と顔を交互に見てくる。



「風邪ひかれた方が俺は困る」


「あ、そうだよね。移しちゃうもんね……」


「それが迷惑だって意味で言ってんじゃないけど」



淡々とした口調の虹くんに私は首を傾げる。


虹くんは自分のドライヤーを手にとると立ち上がった。



「俺に乾かされたい? それとも自分で出来る?」


「へっ!? じ、自分でやります!!」

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