【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「……昨日、虹くんのお父さんに会ったの」
「……は?」
「不本意な形で。それからずっと、虹くんの様子がおかしいなって、私も思ってた……」
「なんだよそれ……そういうことかよ」
悔しさを滲ませた深恵くんは拳を握った。
「お父さんに会う資格がないって。何か……隠さなきゃいけないことでもあるみたいに、虹くんはずっと苦しそうで……」
傷ついた虹くんの表情が今も脳裏に焼き付いてる。
「──虹は呪われてる」
「え……?」
「そうやってずっと、ガキの頃から虹は蔑(さげす)まれてきたんだ」
私は自分の耳を疑った。