【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
虹くんを傷つけるものから、傷つけようとするものから。
こうやって、一番近くで見守ってきたんだね。
……でも、ひとつだけ。
「間違ってるよ、深恵くん」
不思議そうにこちらに振り返った深恵くんから目を逸らさずに、私は言った。
「だって、それは呪いじゃなくて──」
言いながら瞼に浮かんだのは、やっぱり虹くんの不器用な笑顔で。
息をすることすら忘れたように驚いた深恵くんは、
「……お前みたいな奴が、あの頃虹のそばにいたらよかったのに」
……と、表情を和らげて、泣きそうな顔で笑った。
「帰るか。今日のところはあんたを釈放してやるよ」
肩の力を抜いた私と深恵くんは、ふたりでゆっくり正門まで歩き出す。
「てか、あんたマジでどこに住んでんだよ?」
「えぇ……っ!? だ、だから前に説明させて頂きました通りでして……数日後には部屋に案内しますから!」
「ふぅん? んじゃ、そん時は勝負下着持ってった方がいい?」
……全くもって不要です。