【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「これが終わったら、次がいよいよ最後のミッションだね」
その後ろ姿を見つめて、自然ともれた声。
「部屋も別々で……だから……この部屋も広くなるね!」
一緒に過ごしたワンルームに、私の荷物も、私の姿も、数日後にはここにはないのだ。
「狭い方がいい」
「え? そうなの?」
唐突、くるりと振り返った虹くんは、俯きがちに言った。
「お前がいないと無駄に広く感じるだろ」
「でも、やっとのびのび出来る……」
「俺はお前がいた方がいい。じゃなきゃ静かすぎる」
そうだろ?と……眉を下げて儚く笑った虹くんと、ようやく目が合った。
ああ、ここにいられたらな……。
もっと色んな虹くんを見ていたいけれど、それは私のわがままだから。
とても言えない。