【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


ドアを開けて、慎重に外の様子を確かめる。


夕飯時のこの時間、人の出入りも多い。


よし……誰もいないな。


ここで見つかったら全てが水の泡だ。

気配を消すように階段を降りていく。


……懐かしい。


そんなに前のことでもないのに、見つからないかヒヤヒヤしながらこのエスポワールの中を何度も歩いた。


ほふく前進したり、変な石像に隠れたり。

ほとんどが虹くんと一緒だったけれど。



だから、最後だってふたり一緒がいい。

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