【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
弾む気持ちを抑えきれず、勢いよくドアを開けた。
「……え?」
だがしかし、扉を開けた私は目を疑った。
その場で静止するしかない。
このワンルームの中に、なぜあなたがいるのでしょうか?
「なにしてんの? ここ、俺の部屋なんだけど」
突然現れた私に気づいたらしい彼が振り返る。
美味しそうなチョコレートみたいな色をした髪がふわっと揺れた。
「えっ、ちょ……待って?」
そこにいたのは、紛れもなく彼。
学園のプリンス──天沢 虹(あまさわ にじ)くんだった。
同じクラスになって一ヶ月足らずだけど、その知名度の高さはずば抜けている。
……虹くんを知らない人なんていない。