【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「熟睡しきってるから、こうでもしないとお前は聞こえないんだよ」
いつもそうだろ、と不満そうに呟いている。
チョコレート色の虹くんの髪が私に降りかかった。
うわ……サラサラ……。
「ひとりで起きれないわけ?」
まるで作り物みたいな瞳が、意地悪そうに私を捕らえていた。
「ご、ごめん……! 次は、ちゃんと起きるからっ」
なんて顔面偏差値が高いんだ!
国際的にも通用するに違いないだろうな。
虹くんが近すぎて、息さえまともに出来ないって。
窮地(きゅうち)に陥った私は、慌ててベットから飛び起きる。
「黒田。俺が起きたらこれ挟まってたぞ」
「え!! ついに……きたの!?」
対する虹くんは平然と例のメッセージカードをヒラヒラさせる。
「開くけどいい?」
「是非! ささっ、すぐに開いてちゃってください!」
「……」