【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「いやいやいや! こんなのあんまりだ! 真夜中って、見つかったらどうするの!? 逃げ切れないよ……っ」
危険度マックスすぎでしょ!
「逃げ切るんでしょ? 黒田は陸上選手なんじゃないの?」
「あっ、それはこの前までの設定ですね!」
「……黒田お前、やる気スイッチはどこいったわけ?」
「も、もちろんONですよ! 次のミッションまでに、新たな設定考えておくから!」
「そんなことより、万が一に備えて逃げ切ることだけ考えなよ」
ヘマすると虹くんにまで迷惑をかけちゃうことになるもんね……。
「虹くん! 私が転んだり転がったりしたその時は、私を置いて逃げてね!」
すると、またしても虹くんは私の心臓に負担をかけることを言う。
「言っとくけど、ミッション中に黒田が転んだら、遠慮なく抱きかかえるから覚えておいて?」
「……抱き……かかえる、って……!?」
虹くんは「行くぞ」と部屋のドアを開けた。
虹くんが私を抱きかかえる……?
うむ……。
これはミッションまでに減量に専念した方がよさそうだ。