【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「……虹くん、怒ってないの?」
「怒ってたら心配しないよね?」
虹くんが心配って言った?
私なんかを……?
嬉しすぎてさらに顔が崩れそうになる。
堪えようと必死に力をこめる。
最早、表情筋のトレーニングだ。
「うん……! 心配かけないためにも、明日からはごはんもっといっぱい食べるね!」
虹くんが笑った。
まるで花咲くように儚げで柔らかい笑顔。
初めて笑ってくれた虹くんに、私も自然と笑みを浮かべながら答える。
「そういう顔すんなって初日に言わなかった?」
「えぇっ、ごめん……言われたかも……てか私、困らせてばっかりだ……」
「本当……卑怯だとは思う。俺が言ったこと忘れてるし?」
「卑怯……って。でも、そのようなことしちゃってるのか、私……」