【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「それ俺も聞こうと思ってた。クリアになるほどなんか収穫あった?」
まさかの質問返しをされるとは……。
「……あったよ? 最初は、虹くんはもっと冷たいのかなって思った。あ、ごめんね? 失礼だけど、そう思ってて……」
「それで?」
「うん。無口で無関心で、女嫌いで……」
立っているのも気まずいので虹くんの正面で正座した。
「大半は当たってる」
「で、でも、優しいよ……!?」
そう言うと、伏せていた虹くんの視線が、私へと戻ってきた。
「私が優しくされることに慣れてないからそう思っちゃうのかもしれないけど。でも……そう受け取っていいよね……? だって、虹くんが優しいなって、私が思うんだから」
虹くんは目を見張ったように私を見ている。
「で……虹くんは、私のこと何か……」
自己主張が強すぎたかも……。
そう思い、目線を落とした私にふと影が出来る。
「こういうところ、だな」
まるで独り言みたいに呟いた虹くんは、私の前に座り直した。