【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


「そう。黒田のこと」



どうして?って聞きたいのに、不意打ちをくらった私は微塵も動けない。



「緊張しすぎ」



その通り、緊張が張り詰める私の目にかかった前髪を軽く手で払った。



「……えと、」



虹くんの黒い瞳が鮮明になって、トクトクと心臓が高鳴っていく。



「肩の力抜けよ。それに、顔も不安そう」



微かに眉を下げた虹くんの顔は、私と違ってとても穏やかだ。


……って、いくらイヤホン必須なくらい騒がれるほどのイケメンに言われても、どんな顔をしてるのか自分じゃわからないよ……。



「そんな顔されたら、気になってしょうがないだろ」



虹くんの顔がずいっと近づけられて、反射的に仰け反ってしまいそう。


ダメだ……心拍数がみるみると上昇しておかしくなる。


だから、慌てて頷いたけど……

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