【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


「あ? 虹?」



ヒッ……!!


頭上から舞い降りてきた男子の声が静寂を破った。


ヒヤッと背筋に冷たいものが走る。



「何してんのー? こんな真夜中に」



咄嗟に、虹くんがスマホのライトを消した。

目を白黒させて慌てふためく私。

だけど、そんな私に気づいたらしい虹くんは、



「……っ!?」



トンッと、虹くんが私の身体を壁に押し付けると、隠すように腕で囲った。



「〜〜〜……!?」


「しばらく動かないで?」



私の口を軽く手で覆った。


そして、ひっそりと耳元で囁かれ、一瞬目眩を起こしてしまいそうになる。



「あれ? 誰かと一緒?」



嘘……この声はまさか……。


トントン、とゆったりとした歩調で階段を降りてくる。



「にーじ」



私の秘密名簿、要注意人物レベル3が接近中……。

< 97 / 369 >

この作品をシェア

pagetop