【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「あ? 虹?」
ヒッ……!!
頭上から舞い降りてきた男子の声が静寂を破った。
ヒヤッと背筋に冷たいものが走る。
「何してんのー? こんな真夜中に」
咄嗟に、虹くんがスマホのライトを消した。
目を白黒させて慌てふためく私。
だけど、そんな私に気づいたらしい虹くんは、
「……っ!?」
トンッと、虹くんが私の身体を壁に押し付けると、隠すように腕で囲った。
「〜〜〜……!?」
「しばらく動かないで?」
私の口を軽く手で覆った。
そして、ひっそりと耳元で囁かれ、一瞬目眩を起こしてしまいそうになる。
「あれ? 誰かと一緒?」
嘘……この声はまさか……。
トントン、とゆったりとした歩調で階段を降りてくる。
「にーじ」
私の秘密名簿、要注意人物レベル3が接近中……。