森の奥のパティシエール
ふわりと女性を柔らかな光が包む。ヘンゼルとグレーテルは同時に言った。

「病みついた胃袋はオーバーラン昇天!!」



女性はその後、緊張しながら家へと向かっていた。彼氏にきちんと謝るためだ。その手には二人が共通して好きなトルテを持っている。

「あっ、あの!!」

家に入るなり、女性は彼氏をまっすぐに見つめた。予想通り彼氏は面倒くさそうな顔だ。女性は頭を下げ、「ごめんなさい!」と謝る。

「トルテ買ってきたよ。二人で食べよ?」

二人は微笑み合っている。それを見たヘンゼルが「貰っていくぞ、あんたの強がり」と呟いた。

魔法のスイーツ店では、今日も誰かの悩みが解決されていくーーー。



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