小説家の妻が溺愛している夫をネタにしてるのがバレまして…
想って酔いしれて
郁人side
詩乃ちゃんは的確に僕のツボをついてくる。
「お待たせ…!」
(うわ…何その格好…)
可愛すぎて緩みかけた頬をクッと力を入れて隠した。
デートしよう、と提案したのは僕。
外食に行きたかったし、詩乃ちゃんが釘付けになっていたレストランの予約をとった。
「……変じゃ…ない…?」
「うん、可愛い。」
何気ない表情をつくって、何気ない態度で返答する。
(……慣れたなぁ)
我慢して、耐えて耐えて耐え抜いて。
マンネリ化とか嫌だし。
なるべく詩乃ちゃんの可愛い反応堪能したいし、できればずっとウブでいてほしい。
「……髪巻くと大人っぽいね」
「いつも子どもっぽい?」
「ううん。どっちの詩乃ちゃんにもドキドキするよ」
甘い台詞は全て本音。
嘘なんかひとつもない。
こういう時、素直な気持ちを伝えると、詩乃ちゃんは…。
「うふふ〜」
嬉しそうに、幸せそうに笑う。
それが、とてつもなく愛しい。
「………」
本当は僕だって、妄想の中で詩乃ちゃんを好き放題抱いている。
それでもこんな関係にしたのは僕だから。
今更、願望のままに動くことができないでいる。
「お待たせ…!」
(うわ…何その格好…)
可愛すぎて緩みかけた頬をクッと力を入れて隠した。
デートしよう、と提案したのは僕。
外食に行きたかったし、詩乃ちゃんが釘付けになっていたレストランの予約をとった。
「……変じゃ…ない…?」
「うん、可愛い。」
何気ない表情をつくって、何気ない態度で返答する。
(……慣れたなぁ)
我慢して、耐えて耐えて耐え抜いて。
マンネリ化とか嫌だし。
なるべく詩乃ちゃんの可愛い反応堪能したいし、できればずっとウブでいてほしい。
「……髪巻くと大人っぽいね」
「いつも子どもっぽい?」
「ううん。どっちの詩乃ちゃんにもドキドキするよ」
甘い台詞は全て本音。
嘘なんかひとつもない。
こういう時、素直な気持ちを伝えると、詩乃ちゃんは…。
「うふふ〜」
嬉しそうに、幸せそうに笑う。
それが、とてつもなく愛しい。
「………」
本当は僕だって、妄想の中で詩乃ちゃんを好き放題抱いている。
それでもこんな関係にしたのは僕だから。
今更、願望のままに動くことができないでいる。