小説家の妻が溺愛している夫をネタにしてるのがバレまして…
大きく伸びをして肩の凝りを解すように休憩をとっていると、背後のドアが突然開く。
《ガチャッ》
「っ…!」
「ただいま。詩乃ちゃん」
慌てて私はノートパソコンを折り畳んで、振り返ると、可愛く笑う仕事帰りの郁人くんと眼が合う。
「おかえり!」
天使みたいなホワホワとした笑顔。贔屓目(ひいきめ)かもしれないけど、正直、本当にかっこよくて可愛くて、家事も仕事も要領よくこなす…我が夫ながらハイスペ、AIロボットみたいに思えている。
そんな夫に、何としても本当の作家ネームを知られてはいけない…。
「詩乃ちゃん、執筆中だった?」
「ううん!調べ物してたところだよ!」
1年と半年間の付き合いを経て見事ゴールイン。何処までも優しくて素直で……とにかく優しい(一番好きなところなので2回言いました)。
『恥ずかしいから詮索しないで!』
私が小説家であることを知ってはいるけど、私に気を遣って郁人くんは作家ネームを訊いてこない。
その郁人くんの配慮にものすごく助けられてる…。
この天使ちゃんな夫との妄想の(しかもかなりやばめの)内容を知られたら、きっとドン引きされて………最悪の場合…離婚なんてものになったら…。
(絶対に耐えられない…自害する…)
隠していること、モデルにしていることに対しての罪悪感にも苛まれているけど、何としても死守しなければならない…。
《ガチャッ》
「っ…!」
「ただいま。詩乃ちゃん」
慌てて私はノートパソコンを折り畳んで、振り返ると、可愛く笑う仕事帰りの郁人くんと眼が合う。
「おかえり!」
天使みたいなホワホワとした笑顔。贔屓目(ひいきめ)かもしれないけど、正直、本当にかっこよくて可愛くて、家事も仕事も要領よくこなす…我が夫ながらハイスペ、AIロボットみたいに思えている。
そんな夫に、何としても本当の作家ネームを知られてはいけない…。
「詩乃ちゃん、執筆中だった?」
「ううん!調べ物してたところだよ!」
1年と半年間の付き合いを経て見事ゴールイン。何処までも優しくて素直で……とにかく優しい(一番好きなところなので2回言いました)。
『恥ずかしいから詮索しないで!』
私が小説家であることを知ってはいるけど、私に気を遣って郁人くんは作家ネームを訊いてこない。
その郁人くんの配慮にものすごく助けられてる…。
この天使ちゃんな夫との妄想の(しかもかなりやばめの)内容を知られたら、きっとドン引きされて………最悪の場合…離婚なんてものになったら…。
(絶対に耐えられない…自害する…)
隠していること、モデルにしていることに対しての罪悪感にも苛まれているけど、何としても死守しなければならない…。