小説家の妻が溺愛している夫をネタにしてるのがバレまして…
幸せを噛み締めて
甘くて幸せな夜を過ごして、2人で添い寝をする。


記憶を辿るに添い寝をするのは結婚前以来で、こんなにも近くで大切な人を感じられるのか、と嬉しく思った。


「…視線をすごい感じるんだけど」


私は郁人くんから視線を外せずにいた。


夢じゃないかと何度も彼の存在を確認してしまうのだ。


今まで散々焦らされて、今の現状を簡単に受け入れろと言われると、それはかなり難しい。


「……見ちゃダメ?」

「別に良いけど……物足りなかった?」

「そっそういうわけでは……なくは…ない…?」


私のこの言葉を皮切りに、第2回戦が始まった。


(こんなにも素敵な人が……私の…夫…)


フワフワした気持ちで、甘いキスをひたすらに受ける。










郁人くんに恋心を抱いた時、すぐに郁人くんと両想いになって結婚するだなんて、これっぽっちも思ってなかった。

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