受話器に愛をささやいて
 ドキンドキンとうるさく、太鼓のように鳴り響いている。

 顔の中心から熱が生まれ、耳の先っぽまで熱くなる。

 私は恥ずかしさに俯き、小さく頷いた。

 低いヒールの靴がパシャっと水たまりを跳ねるが、全く不快さを感じない。

「あ、そう言えば俺、いっこだけ栞里ちゃんに謝らないと」

「……なに?」

「お宅の家にお邪魔した時。実は栞里ちゃんの部屋、勝手に開けたんだ」

「………へ」

「ごめんね、嘘ついて」

 ごめんねと言いながら悪びれる様子もなく、彼は得意げに笑うのだった。


  ***END***


 ご閲覧いただき、ありがとうございます♡

< 14 / 14 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:14

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?

総文字数/231,644

恋愛(純愛)430ページ

表紙を見る
突然現れた魔女っ子が帰ってくれません。

総文字数/8,807

恋愛(ラブコメ)19ページ

表紙を見る
十年前の約束

総文字数/6,320

ホラー・オカルト13ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop