ただ恋愛したいだけ。
「好きな人欲しい〜…。」


これは私、林 菜桜(はやし なお)の口癖。


「ほんとそれ〜。」


そしてこれがお決まりの私の友人、南川 柚杏(みながわ ゆあ)の返事。


「ほんとそれ、ってなんだよ〜。彼氏いるくせに!」


「ごめんごめん笑。いっつもそれ言ってるから笑。」


そう、私と違って柚杏は彼氏がいる。というかモテる。


柚杏は私と同じ学科の子で、知り合いがいない同士仲良くなった。私と違ってすごく垢抜けてて可愛い。これは男ならほっとかないよね。


それに比べて私は顔も名前もスタイルも全て平凡。どこにでもいるような大学生だ。


「んーー、いい人紹介しようか?」


「いや、、紹介とかじゃなくてさ、こう、なんか運命的な出会いをしたいんだよ私は…。」


我ながら夢見がちな乙女だと思う。恋愛経験が少なすぎて漫画みたいな恋愛しか知らないんです私。


「運命的な…ねぇ笑」


そんな私の発言に分かりやすくひいている柚杏。ごめんって、そんなひかないでよ…泣。
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