2回目のエンゲージ~ハッピー・エンドの その先に~
暫し考え、プッと吹き出した。
「凄い自信ね。私も見習わないと」
「違うよ、自信なんかじゃない。
絶対見つけるっていう決意と覚悟だよ。
そうでも思ってないと気が狂いそうだから」
ちょっと落ち込んだ感じで、苦笑しながら夫が言う。
「多分、俺の魂の半分は君でできていて。
もしなくしたりしたら、ずっと探さなきゃいけないんだってわかる。
そして探してる間、ずっと飢えて渇いていないといけないんだってわかる。
だから、絶対出逢えると思ってないと、やっていけない」
私は、そっと夫の頬に触れた。
「貴方が見つけられなくても、きっと大丈夫よ」
「どうして?」
心細そうに私を見つめる夫に、私は微笑んだ。
「だって、私が見つけるもの」
心から、そう思う。
私には、きっとできる。確信に近い何か。
夫は、満足そうに息を吐いた。
そして、見とれるような微笑み。
私は、勝ち誇って告げた。
「ほら、やっぱり私の勝ちね!」
「何が?」
怪訝そうに聞き返す夫、その表情が、とても愛しい。
「私の方が、貴方をたくさん愛してるの!!」
「……それは納得いかないな。異議あり!!」
お互いに散々言い合って、二人でクスクス笑いだす。
こんなひとときを、宝物のように大切に胸にしまって。
ずっと変わらないものなんて、この世界に何一つないから。
もし、『生まれかわり』というのが、本当にあるなら。
今世はもちろん、来世も、その次も。
もっともっと、貴方を愛していく。
きっと、貴方も同じ気持ちのはず。
その確信が、お互いにあることがわかる。
だから───
──ハッピー・エンドの、その先には。
────『永遠』が、あるんだね───
fin