純白のダンス
志帆の顔にオデットの時のような優しい微笑みはない。妖艶にまるで挑発するように踊っている。海斗はまた心を奪われていった。
志帆の演技はまたオディールからオデットに変わる。消えてしまいそうなその表情に海斗は立ち上がって志帆の手を掴んでいた。
「あっ、ごめん……。でも消えちゃいそうな気がして……」
海斗がそう言って慌てて志帆の手を離そうとすると、志帆は「離さないで」と真剣な目で言った。
「そう言ったらあんたは困る?」
ジッと見つめられ、海斗は身体中が熱くなっていくのがわかる。目を逸らしたくても逸せない。
「困らない、と思う……」
二人はまだ、自分たちの気持ちには気付けていない。
志帆の演技はまたオディールからオデットに変わる。消えてしまいそうなその表情に海斗は立ち上がって志帆の手を掴んでいた。
「あっ、ごめん……。でも消えちゃいそうな気がして……」
海斗がそう言って慌てて志帆の手を離そうとすると、志帆は「離さないで」と真剣な目で言った。
「そう言ったらあんたは困る?」
ジッと見つめられ、海斗は身体中が熱くなっていくのがわかる。目を逸らしたくても逸せない。
「困らない、と思う……」
二人はまだ、自分たちの気持ちには気付けていない。