オオカミさんはウサギちゃんを愛でたい。

 そういえば大地くん、ご飯食べてきたのかな。
 疲れているからもう寝たい感じ?
 さっきあんまり元気なかった。
 久しぶりに会えたから話したいなあ。

「美香ちゃん。あがっていいよ」
「え?」
「暇だし。もし急に忙しくなったら、またよろしく」
「わかりました!」

 二階にあがり、部屋に向かうも、大地くんの姿がない。

「お風呂、かな」

 きっと汗かいてるしシャワーしてるんだろう。

 ――カチャ

「なにしてんの」

 ギクリ。
 静かに開けようとした扉の向こうから、大地くん登場。
 そっと顔をあげてみると、

「もう店の方はいいのか?」
「……うん」

 まだ服は脱いでいない。残念。

「あたしのことは気にせず脱いでいいよ」
「いいわけあるか」

 おおむね三週間ぶりなのに、冷たい。

「いっそ写真におさめたい」
「んなもん。仕事でもなきゃ――」

 ハッとする大地くん。

「え、仕事って?」
「いや」
「なに。え。あたしの相手が仕事って言ってる?」
「ちげえよ」
「だったらなに」
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