オオカミさんはウサギちゃんを愛でたい。

 真夜中。

 物音が聞こえて居間に向かうと、ソファでぐっすり眠る大地くんがいた。
 山田さんとは、盛り上がったみたい。二階まで賑やかな声が聞こえてきていたもん。
 これは想像でしかないけれど、あたしと結婚するってことを海月さんから山田さんに話して、山田さんから散々イジられたりしたんじゃないかな。

「おやすみ、大地くん」

 このまま襲いかかりたいよ。

「だいすき」

 子供みたいにかわいい寝顔の大地くんのほっぺに唇を落とす。
 ほんとは唇と唇がいいけど、それは大地くんからしてもらえる日まで待ってる。

 はやく一緒になりたいね。
 そしたら、おかえりなさいって毎日言うからね。

 部屋に向かったあたしは、

「~~っ」

 大地くんが実は起きていて、このあと暫く眠れなくて大変だった、なーんてことは知らずに朝を迎えたのでした。
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