オオカミさんはウサギちゃんを愛でたい。
「どうしよう。大地くんが、あたしとできないこと他の女の子で発散させたら」
「なんの心配してんだか」
「だってぇ」
あたしの知らないところでオトナの女といい感じになっちゃったら嫌だもん。
カノジョじゃないからそれを止める権利ないもん。
「あたしだけ見ててね? 他の子の誘惑に負けないでね?」
「それよりお前は変な男にオモチャにされないように気をつけてろ」
「……されないもん」
寂しさを埋めるためだけの関係なんて、もう持たない。
あたしには大地くんしかいないよ。
「さて」
今日は帰れとか言わないよね?
まだ明るいよ?
「寂しがり屋のウサギさん。次はどこに行きますかね」
――――!
「どこでも、いいの?」
「健全な場所でお願いしますよ」
あたしの恋は、まだ終わっていないらしい。