わかりきったことだけを、
「……俺は、浅岡のこと大事にしたい」
「うん」
「…あの時は勢いで流れそうになったけど。やっぱ怖い、…なんか、浅岡のぜんぶが俺のものになるとかなんか、なんかさぁあ…やばいじゃん」
「…はい?」
「えー、だって。どうする?マジで俺絶対止まんない。浅岡が泣いたってやめてやれないかもしれないし、てか絶対途中で辞めるとか無理だし、なんならキスだけでいつも理性ギリギリ。どうしよう、ねえ、浅岡。俺絶対やばい。すごいさー、自分の性癖とかもわかっちゃうかもしれないじゃん。ええ、どうしよう浅岡」
「志葉、」
「もう、めんどくさいから全部浅岡のせいにしていい?」
すごい饒舌だ。ついでに耳が赤い。
どうしようどうしようって、知らないしそんなの。
私は前にも言ったはずだ、ーー志葉の男の事情なんか知らないって。