わかりきったことだけを、
頬杖を付いてゆらのちゃんを見守る志葉くん。
机に頬をつけて「志葉ぁ…」と言うゆらのちゃん。
ゆらのちゃん、だいぶ疲れてるのかもしれない。
普段勉強しない分、使わない脳を働かせていて疲れるんだと思う。
お菓子とか飲み物とか、お昼ご飯とか、適当に買ってきてあげようかな。
「ね、洸太」
「お?」
洸太に耳打ちをして「買い出しに行こう」という旨を伝えると、洸太は直ぐに ニッと笑って頷いてくれた。
「志葉、俺ら買い出し行ってくるわ」
「おー」
「なんか食べたいものある?ないなら適当に買ってくるけど」
「俺、カステラ」
「カステラ?なんで」
「なんとなく」
「別にいいけど……浅岡ちゃんは?」
「アイス」
「だと思った」
「じゃあ行ってくるわ」と2人に告げた洸太の後に続いて部屋を出た。