ベランダに21時、君に会いたい。
「暖っ……!!」
……えっ………? この声、って……。その声を聞いて振り向いた。
「……礼央?」
「やっと会えた……」
礼央は、そう呟いて私を抱きしめる……すごくドキドキする。
「ずっと、……会いたかった」
「えっ」
「……高校卒業して、話に行こうって思ったのに県外の大学行ったって大学卒業してもあっちで就職したって……おばさんに聞いても教えてくれなかったし」
そりゃあ、避けてたし。離れるために県外の大学に行ったんだから……。
「……もうそろそろ離れてくれない? みんなが見てるよ」
「いいから……やっと捕まえたんだから逃げられたら困る。せっかく俺の気持ち言いに来たのに」
気持ち……? ……と言うか逃げないから、離れて欲しいんだけど。