オフィスとは違う彼の裏の顔
ゴクゴクっとビールを飲み干す。
「私ちょっと席外すから」
トイレに行こうと席を立つ。
「じゃあ僕も、主任について行こっと」
あらっと私の後をついてくる。
それを気にする素振りは見せず、トイレに入る。
はぁ…どうして金木くんは私に絡むんだろう…
若いから、おばさんをからかってるんだろうか?
「金木くん、トイレの前にいたけど、出たら声かけて、抜けないか聞いてみようかな?」
あ、また松本さんの声
まだ狙ってたのか、早いうちに声かければいいのに
「うんうん!いっちゃいな!」
ガチャ
あ、目が合った
今は会社の時とは違い、全く何も気にせず、個室から出ることにした。
この後私の話が続くかもしれないから、聞く前に出て行こうと思ったからだ。
「あ、主任。お疲れ様です!」
ペコっと私に挨拶をして、彼女たちは出て行った。