オフィスとは違う彼の裏の顔


ゴクゴクっとビールを飲み干す。


「私ちょっと席外すから」


トイレに行こうと席を立つ。


「じゃあ僕も、主任について行こっと」


あらっと私の後をついてくる。


それを気にする素振りは見せず、トイレに入る。



はぁ…どうして金木くんは私に絡むんだろう…


若いから、おばさんをからかってるんだろうか?




「金木くん、トイレの前にいたけど、出たら声かけて、抜けないか聞いてみようかな?」


あ、また松本さんの声

まだ狙ってたのか、早いうちに声かければいいのに


「うんうん!いっちゃいな!」


ガチャ

あ、目が合った



今は会社の時とは違い、全く何も気にせず、個室から出ることにした。

この後私の話が続くかもしれないから、聞く前に出て行こうと思ったからだ。


「あ、主任。お疲れ様です!」


ペコっと私に挨拶をして、彼女たちは出て行った。

< 11 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop