オフィスとは違う彼の裏の顔
彼女たちが金木くんに声かけただろうから、もう外にはいないよね?
そう思い、トイレから出ると
「主任遅いですよ?う○こっすか?」
なぜかそこには金木くんが立っていた。
「女性にそんなこと聞くなんて、デリカシーがないわよ」
彼の前をスルーして、座敷に戻ろうとする。
「あ、すみません。」
少し申し訳なさそうに謝ってくる。
「次からは気をつけるのよ。」
「はい!」
「それよりあなた、松本さんたちに声かけられたんじゃないの?」
少し気になっていたから聞いてみよう
「あー…確かにさっき声かけられましたよ?」
やっぱり、
この後にでも抜け出すのかな?
「でもなんでそんなこと聞くんですか?」
「別に、さっき松本さんたちが話してるのを少し聞いちゃって」
「そうだったんですか。まあ、主任が思ってるようなことはしないですよ?」
私が思っていること?
なんだっていうのよ
「僕がお持ち帰りしたいのは、主任です」
私の耳元でそう囁いた金木くんは、口角を上げて笑った。
ぶわぁっと、首から顔が赤くなる熱を感じた。