オフィスとは違う彼の裏の顔
席に戻っても金木くんは、ずっと私の隣にいた。
自然とたくさんの人に囲まれる金木くんの隣に行くことで、私の周りにも人が集まった。
生きてきた中で、一日でこんなに話をしたのは初めてな気がした
「芹沢さんは好きな人とかいるんですか?」
「ブッ‼︎」
え?
私っ?
「ちょっ…大丈夫ですか⁈」
いきなりことでビックリして飲んでいたビールを吹き出してしまった。
「ごめん、ごめん…ちょっとビックリしちゃって」
「芹沢さんって、もっとお堅い人だと思っていたけど、可愛いとこあるんですね」
今まで仕事でしか話したことのないような人とも話をしている。
なんだか変な感じがするな
「そ、そうかな…?」
「勝手にお堅いイメージ持ってなのは私の方なので。それで?どうなんですか?」
身体を乗り出し、目を輝かせて興味津々と聞いてきているのは、事務の加藤さん。