オフィスとは違う彼の裏の顔
「別にもういいわよ」
あなたとはもう関わりたくないの
「ごめん…」
「別に謝って欲しいわけじゃないわ。それじゃあね」
真哉の話は何も聞かず一方的に終わらせ、新の手を引いて帰ろうとした。
「もし、連絡先変わってないなら、また連絡してもいいかな?」
「バカじゃないの?変わってないわけないじゃない」
振り返りもせず、真哉に背を向けたまま返事をした。
真哉がどんな顔をしているのか、そんなことは気にもしなかった。
どうでもよかった。
新といるところに、何の気無しに声をかけてきた真哉の神経を疑った。
「南央さん?」
「ごめんね、新。変なところ見せちゃって」
「うんん、俺はいいよ。それより早く南央さんが行きたいお店に行って、早く帰ろ」
「そうだね」
明るく笑顔に振る舞ってくれた新。
それに甘えて私も真哉のことは忘れ、寄りたかった雑貨屋さんに行くことに。