オフィスとは違う彼の裏の顔
別に結婚が嫌なわけでもない
ただ突然のことでビックリしている。
「あ、あの…」
思うように言葉が出ない。
「俺、少し早まりましたか?」
さっきよりも不安げな表情。
「ううん、違うの。ただ、ビックリしているだけ」
「じゃあ」
「私で良ければ」
新の手から指輪を受け取る。
「やったあぁぁぁぁ!」
ぎゅうっとさっきよりも強い力で抱き寄せられる。
「でもね、婚姻届は出してもいいけど、式とか挨拶まわりはまだ先にしてほしい。
そういうのって結構ドタバタしちゃうでしょ?
仕事が落ち着いてから、そういうのはやりましょう」
「はい!」