オフィスとは違う彼の裏の顔
新は少し戸惑いながらも、私やお母さんの視線に気づきソファに座る。
「結構カッコいいじゃん」
何様だよ!ってツッコミを入れたいけれど、私の兄2人はモデルのスカウトがくるくらいカッコいい。
そんなお兄ちゃんにカッコいいと言われるのは、彼女としてすごく嬉しい。
それに新はカッコいい。
「俺は海、こいつの双子の兄だ」
「俺は弟の悠、よろしくね新くん」
いつもの兄なら、こんなやつやめておけだのなんだのこの場で言うのに、今日はなぜかおとなしい。
「改めまして、金木新です。今日はお会いできて嬉しいです。」
営業スマイルというのか、満面の笑みでお兄ちゃんに挨拶をする。
「それで新くんはなぜうちの妹と?」
「ちょっ!海お兄ちゃん!!」
なんてことを言い出すのか…
「いいじゃねぇかよ」
「ねぇお母さん!」
私はお母さんに助けを求めるが
「いいじゃない。私も聞きたかったわ」
そう言って海お兄ちゃんの方に着いてしまった。