オフィスとは違う彼の裏の顔
「あ、着きました。ここが僕の住んでるマンションですよ」
ピタッと足を止め、見上げたマンションは…
「嘘…」
「どうしたんですか?」
「どうしたもこうしたもないわ。私も同じマンションだもの」
「えっ?そうなんですか⁉︎」
少し驚いた表情をしたが、すぐになぜだか嬉しそうに笑った。
まさかとは思ったけど…
「なら一緒に帰ってきて正解でしたね。
僕の部屋6階なんですけど、主任は?」
正解でもなんでもないわよ!
しかもなんで私が階数教えなきゃいけないの?
ていうか、私も同じ6階!
「言わないわ」
「えーー、教えて下さいよ!」
「甘えてきても教えてあげない」
口を尖らし、拗ねたように見せる彼。
6階で彼が降りたら、一番上まで上がって、また6階に降りましょう、そうしよう