オフィスとは違う彼の裏の顔
ある程度、書類に目を通すことが出来たかな?
あとは、松本さんの訂正と、金木くんの分が上がれば、今日は帰れるかな
ちょっとトイレにでも行ってから、お茶を飲もう
椅子から立ち上がり、部屋を出て突き当たりのトイレを向かう。
個室に入り、用をたすわけでもなく、ぼーっと座る。
ガチャ、誰かがトイレに入ってくる音がした。
「ねえ、芹沢主任どう思う?」
ん?私の話?
「どうもこうもないわよ、29歳でアラサーなのにまだ結婚もしてなくて、男の影もない。
しかもバリバリに仕事ができるからって、なんだか私たちのこと見下してる感じがする」
この声、松本さんね
そんな風に思ってたんだ。まあ、どうでもいいけど
「ホント、仕事が恋人って感じよね」
「わかる!あれじゃモテないねー」
悪かったわね、モテなくて
「でもさ、なんだか金木くんに対してだけは甘いっていうか、なんていうか?」
「私もそんな感じしてたよ!本当は金木くんのことが好きだったりしてー!」
「ないない、だって金木くん、まだ24歳よ。4つ差は大きすぎるって」
「だよねー、金木くんって、いろんな女の子と遊んでるみたいだし。私も金木くんに抱いてもらったことあるよー」