オフィスとは違う彼の裏の顔
譲らない
倉庫
月曜、朝出勤し、自分のデスクに座る。
とにかく、金木くんが来てもいつも通りの上司でいなきゃ
私が変な態度とってたら、仕事だってやりにくい
「南ー央さん、おはようございます」
ひょっこり顔を出したのは、文ちゃんだった。
「どうしたの?朝早いわね」
「金曜のこと、気になっちゃって、つい早く来ちゃいました!」
目を輝かせながら、飲み会の後のことを興味津々と聞きたがる。
「本当に何もなかったの。家まで送って、そのまま解散。まさか同じマンションだとは思ってなかったけど」
はははっ…とから笑をし、後のことは誤魔化す。
「そうですか…だったら、今晩どうですか?」
「何?今晩って」
「もーやだなー!飲み会の時に言ったじゃないですか!ご・う・こ・ん!合コンですよ!」
バンっと私のデスクを両手で叩き、さっきよりも大きく前に乗りだす。
「あ、そういえばそんなことも言ってたわね」
すっかり忘れてた
「よし!そうと決まれば約束ですよ!今日の仕事が終わったら連絡して下さい」
文ちゃんはそれをもとより言いに来たようだった。