オフィスとは違う彼の裏の顔
譲らない

倉庫





月曜、朝出勤し、自分のデスクに座る。


とにかく、金木くんが来てもいつも通りの上司でいなきゃ

私が変な態度とってたら、仕事だってやりにくい



「南ー央さん、おはようございます」


ひょっこり顔を出したのは、文ちゃんだった。



「どうしたの?朝早いわね」


「金曜のこと、気になっちゃって、つい早く来ちゃいました!」


目を輝かせながら、飲み会の後のことを興味津々と聞きたがる。




「本当に何もなかったの。家まで送って、そのまま解散。まさか同じマンションだとは思ってなかったけど」


はははっ…とから笑をし、後のことは誤魔化す。


「そうですか…だったら、今晩どうですか?」


「何?今晩って」


「もーやだなー!飲み会の時に言ったじゃないですか!ご・う・こ・ん!合コンですよ!」


バンっと私のデスクを両手で叩き、さっきよりも大きく前に乗りだす。


「あ、そういえばそんなことも言ってたわね」


すっかり忘れてた


「よし!そうと決まれば約束ですよ!今日の仕事が終わったら連絡して下さい」



文ちゃんはそれをもとより言いに来たようだった。



< 42 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop